MESSAGE
クラブ アトラス名誉会長からのごあいさつ

料理人同士がフランクにコミュニケーションをとるフランスのように

クラブ アトラスは、2014年9月2日に、嶋村名誉相談役と13名の管理的立場にあるシェフ達によって立ち上げられました。
この会は調理技術だけでなく、経営、人材の育成、食材に関することなど、現場にとって必要な要素を含め、新たなフランス料理業界の基盤となり、次世代につながっていく活動が出来れば、という想いにより作られた会です。

日本においても、これまでに大勢の先輩たちが、長い年月に渡りレストランやホテルの現場でフランス料理を、次世代に継承してきました。
しかし、近年の日本の経済環境の変化は激しく、それにもまして食を取り巻く環境は大きく変わっています。

そんな時代だからこそ作り手のレストランには継承すべき調理技術は勿論、エンターテイメント性、経営感覚など今まで以上に求められるものが大きくなっています。
また、食べ手に理解を求め、啓発する活動も必要とされるでしょう。
別の視点からみると、長い年月培われ、継承されてきた基本を大切にしながらも、日本のアルティザンが育んできた、食材や調味料をフランス料理というフィルターで解釈し独自なものを作っていくことも大切かと思います。

アトラスとは、ギリシャ神話に登場する、他を疑わず、その強い忠誠心で地球を支え続けている巨人のことです。
クラブ アトラスは現場で働くシェフのフィロソフィー、パッション、技術を、フランス流コミュニケーションを通じて次世代に伝えていくことで、より日本から世界に通じる新たなフランス料理の世界を見出せると思っています。そして、それを支え続ける縁の下の力持ちになることを目指したいと考えています。

クラブ アトラス名誉会長 中村 徳宏