第12回クラブ アトラスのシェフによる料理講習会

2019年6月10日

日程
2019年6月10日(月)
会場
東京ガス業務用ショールーム「厨BO!SHIODOME」
講師
川端 清生 シェフ(『テロワール・カワバタ』)
「アスペルジュブランシュ 桜海老オランデーズソース」
岩田 充弘シェフ(『レストラン メイ』)
「枝豆ババロワ オマール海老とムール貝を閉じ込めて 甲殻類のジュレ寄せ」

第12回目となるクラブ アトラスのシェフによる講習会。
今回のテーマは「スペシャリテ」。実際にお二人がお店で提供している料理です。

川端シェフは「アスペルジュブランシュ 桜海老オランデーズソース」を。
伊豆高原のホテルの料理長をつとめていた頃に地産で旬の桜海老を使おう、と海を見てひらめいた料理です。バターと桜海老を桜海老バターにし、オランデーズソースに使います。野菜の優しい味わいをいかしたいので、ソースの酸味は白ワインを使いヴィネガーは使わないとのこと。白アスパラガスと桜海老オランデーズソースは、共に熱々で供され、桜海老の香り、アスパラガスの絶妙に火入れされた食感を楽しむ一皿です。

川端 清生シェフ(テロワール・カワバタ)
アスペルジュブランシュ 桜海老オランデーズソース

岩田氏シェフは「枝豆ババロワ オマール海老とムール貝を閉じ込めて 甲殻類のジュレ寄せ」を。
甘みを引き立たせるように火入れした枝豆とグリーンピースを、シュエしたタマネギと合わせ、ミキサーで乳化させ、ゼラチン、生クリームを加えます。カクテルグラスにオマールコンソメを入れ、上にムールのキュイソン、ヴィネグレットで味をしたムール貝、枝豆、オマール海老、冬瓜をのせ、その上に枝豆のババロワを絞り、フロマージュブランや雲丹、花をあしらった一品です。

枝豆ババロワ オマール海老とムール貝を閉じ込めて 甲殻類のジュレ寄せ
料理とシャンパーニュ「Deutz」
岩田 充弘シェフ(レストラン メイ)
両氏のインタビュー

講習会後半では、両シェフのお店について伺いました。両店ともに2014年にオープン、ともに6年目を迎えます。岩田シェフは独立する際、融資が計画通りにいかず、オープン予定時期に間に合わないかも知れない、というピンチがあり、事業計画書を出し直したこと、川端シェフは独立当初はホール一人、厨房一人であったため、ワンオペで出来る美味しい料理を、と、苦肉の策で作ったパイ包み焼きが好評となったこと、又、両シェフとも、仕込みに時間がかかるフランス料理だからこそ、レシピは量りやすく覚えすい量にするなど、時間と労力を節約する工夫について等を話してくださいました。

独立のきっかけを聞くと、「料理人を志した時から経営者になると決めていた。50歳を過ぎてやっと機が熟した(川端シェフ)」、「キャリアの最初のころは独立の意思はなかったが、自分の意思で、やるべきことを決めたい、と思うようになってきた。そして震災の時、何が自分にできるか、と強く感じ自答した。結果、独立の道を選んだ(岩田シェフ)」そうです。
現在、両氏ともに、若手のスタッフたちと働いており「スタッフはファミリーだと思って接しています」と、講習会を手伝いに来たスタッフの皆さんを紹介し、ねぎらいました。
「今来てくれているお客様に対し毎日全力投球、誠実と努力。(川端シェフ)」、「これでいいかな、と妥協しないこと(岩田シェフ)」と繁盛店を切り盛りする二人の思いを話していただきました。

川端シェフ、岩田シェフ、サポートにかけつけた「クラブ アトラス」メンバーの皆さんとお店のスタッフと共に