クラブアトラスのシェフによる料理セミナー

2023年2月20日

●日時
2023年2月20日(月)

●会場
東京ガス業務用テストキッチン「厨BO!YOKOHAMA」

●講師
石井 剛氏(「MONOLITH」オーナーシェフ)
「Sole bonne femme 舌平目ボンヌファム風」
「Pigeon en croûte ピジョンのアンクルート」

●特別後援
東京ガス株式会社

「MONOLITH」オーナーシェフ 石井 剛シェフを講師に迎え、「進化するフレンチ~ネオクラシックとは何か」をテーマに料理実演セミナーを開催しました。他のシェフからのコメントや、フランス修業、レストラン運営について等、興味深い話をいろいろ伺いました。まずはお料理について紹介します。

1品目は、トラディショナルなフランス料理「舌平目ボンヌファム風」です。
今回のテーマ「ネオクラシックとは何か」にもある通り、従来のルセット(レシピ)を見直し、シェフ独自の解釈を加えて再構築するという考えのもと、オリジナルの「舌平目ボンヌファム風」をご披露いただきました。
従来のものよりも材料の構成がグレードアップし、トリュフやホタテ貝のムースも加わり、そして火入れも「ポシェ(茹でる)」や「ブレゼ(蒸し煮)」から「バプール(蒸気蒸し)」に変更し、より香り高い高級フランス料理として表現されていました。
石井シェフの構成力で味わいはあくまでも軽やかに、繊細に、オリジナリティ溢れる美味しい一皿でした。

二品目は、「ピジョン(鳩)のアンクルート」です。
石井シェフはパイ包み料理をとても愛していて、日々「モノリス」の厨房で並々ならぬ工夫を施してさまざまなパイ包み料理を創造していらっしゃいます。
今回の「ピジョン(鳩)のアンクルート」も「フェラーリ(イタリアの高級車)」と呼ばれるほど、これまたオリジナリティ溢れる考え抜かれた一皿でした。
まず使用した型も特注で、他とは一線を画します。
パイ包み料理の唯一の弱点である「底が湿って焼ききれず、食感が悪くなる」をアーモンドパウダーを使って解決するという秘伝も惜しみなく教えていただきました。
クラブ アトラスのシェフの方々も口々に、その解決策としては普通クレープか何かでファルス(詰め物)を包むと考えるところをアーモンドパウダーを使うとは・・・。「石井シェフはやはり凄い。」と仰っていました。

「完成したときに隙間がないことが大切」と石井シェフ
(パイを片手で掲げて)「パイ包み界のフェラーリです」インスタで話題のショット。「これやってみたかったんだよね!」と楽し気な「ルメルシマン・オカモト」岡本英樹シェフ
パイを冷凍してから焼き上げるという点にも皆さん感心していました
参加者の試食16皿をシェフたち総出で盛り付ける

続く後半ではレストランのオーナー、経営者でもある石井氏に「レストラン運営」についての話を伺います。毎回アトラスのシェフたちも加わり、コストの考え方や人材育成、お客さまとの関係の築き方など、気づきの多いトークが繰り広げられました。

左から「ペタル・ドゥ・サクラ」難波秀行シェフ、「シェ・フルール横濱」飯笹光男シェフ、「MONOLITH」石井剛シェフ、「ルメルシマン・オカモト」岡本英樹シェフ、「ラフィナージュ」高良康之シェフ